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2011年10月 1日 (土)

「記号とは」 第一回講義録

お久しぶりです。

少し学術的なブログ記事を書きたくなりました。文化構想学部文芸ジャーナリズム論系らしい授業について、いくつか書きたいと思います。

このブログ記事を書くのをきっかけに頭の中を整理していきたいと思います。もし少し間違いがあったらごめんなさい。

 

今日は「記号」について書きたいと思います。

「記号」という言葉はみなさんよく聞くとは思いますが、なんかほわーとした感じの理解の人が多いのではないでしょうか?

ということで、今回は「『記号とは』 第一回講義録」といたしましょうー

 

1.記号の定義

記号とは、「その形とは直接結びつかない概念と結びついているもの」のことを指します。

たとえば、言葉は記号です。信号機の色も記号です。

 

「Aというものを見ると、何か別の行動を引き起こしてしまう」なんてときはAは記号の可能性が高いです。

だた直接結びつかない概念とではなくてはなりません。例えば、「黒い厚い雲」を見たら、「雨傘」を持って行くというのは記号の関係になっていません。持って行った方がいいのは単なる事実です。

では、何があれば、直接結びついていないと言えるのか解説していきましょう。

 

 

2.三大性質その1「二重性」

一つ目は「二重性」があるということです。

当たり前ですが、「意味する形」と「意味される内容」の2つがなくては、何も始りません。

 

意味する形は「シニフィアン」と呼ばれ、

意味される内容とは「シニフィエ」と呼ばれます。

(昔は無理やり日本語に訳して、「能記」と「所記」と呼ばれていましたが、今は流行っていないので、古い文献を読まない限り関係ありません)

 

シニフィエとなるシャーペンの画像これは私が使っているシャーペンですが、この写真に写っている物体を仮に「P」としておきます。(PenのPということで…)

シャーペンという「音」は意味する形なので、「シニフィアン」となり、

「P」は意味される内容ですので、「シニフィエ」になります。

 

このように記号には必ず、「シニフィアン」と「シニフィエ」の2つの関係があります。

 

※シャーペンと書いてしまうと、言葉になってしまっているのでややこしいと思ったのですが、逆にPなんて言われると分かりづらいですか? そうであれば、Pを「写真」に置き換えても大丈夫だと思います。

 

3.三大性質その2「恣意性」

シニフィアンとシニフィエは恣意的に結びついています。

例えば、「P」は「シャーペン」と言われていますが、シャーペンと言われなければならない必然性はない訳です。

なんでペンは「ペ」という音と「ン」という音から合わさって成り立ったのか、その問いには意味がないということです。

もしも、ペンという言葉を知らない人がいて、「P」を見たとき、「ペ」という音と、「ン」という音を言いたくなる、なんてことはないでしょう。

 

4.三大性質その3「示差性」

シニフィアンは、一つの体系内において、相互の差異を示すだけです。

ここもPで示すなら、「シャーペンという『音』」はPそのものと繋がっているというよりは、「ボールペンという『音』」でもなくて、「鉛筆という『音』」でもなくて・・・・、というように「○○ではない」ということが本質だ、ということです。

性質2と合わせて考えれば分かりやすいと思いますが、シャーペンという音を使わなくてもいいということになります。

例えば、英語なら「mechanical pencil」と言いますし、言う本人だけ分かる別の言い方、たとえば「しぺ」なんて言ってもいい訳です。

 

信号機で示すと分かりやすいので、信号機を使いましょう。

シニフィエの示差性を示す信号機の画像信号機の色は3色あり、これが1つの体系となっています。

その中で色がシニフィアン、「進む」「注意」「止まれ」がシニフィエです。

 

シニフィエの示差性を示す信号機の画像もしも青が、カバーが外れて白色になってしまっていたら、どうでしょう?

もちろん、これでも「進む」「注意」「止まれ」は変わらないですよね。

つまり、青は青色じゃなくてもよいのです。黄色じゃなくて、赤色でもなければいいだけです。つまり同一体系内の他のシニフィアンと違い(=この場合では、「注意」の色と「止まれ」の色との違い)を示せればよいだけです。

 

5.まとめ

記号とは、「直接結びつかない概念と結びついているもの」をいいます。

直接結びつかないということには、「シニフィアンとシニフィエの二重性」、「シニフィアンとシニフィエの結びつきの恣意性」、「シニフィアン相互の示差性」があるということを意味します。

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この話はソシュールの言語学の話です。

興味がある人は、丸山圭三郎著『ソシュールの思想』に詳しい説明があります。

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